新潟県 山北町視察

早朝4時45分集合 5時出発。
天気 スタート時・雨・・・・・


1、塩工房 日本海企画


日ごろのおこないがよいのか山北へ着いたら雨が止みました。小林さんは塩職人と名刺に書いていますが工房自体には《ノウハウなんてないよ》といいます。
《どんどん見てね》《塩の作り方なんて小学生でも知ってるよ》とも・・・・
そう、小林さんは、塩をつくることを当たり前に、正直につくることに
こだわっているのです。

山北には他に2店、塩をつくっているところがありますが、そこは製塩作業を見せないとのことです。(小林さんによると『見せられない』とのことです⇒海水に食塩を入れて濃度をあげてバーナーで炊いているからだとか・・・》小林さんは、あくまでも薪だきにこだわり、藁で濾すことにこだわっています。
この山北の笹川流れは、山からの伏流水が豊富にながれこみ塩分濃度が18%と低い分だけミネラルが豊富で本当に塩が甘い感じがします。

おそらくこの塩はお土産やさんに並んでいても見過ごしますがこの場にきて、商品に納得すればリピーターになってしまいます。


2、生業の里
山北の海岸線から車でおおよそ30分ほど山間に入ると山熊田地区があります。ここに生業の里があります。
理事の國井さんの話は興味深いものでした。
『生業の里は、5人のおばあさんが一件100万円づつ出資してはじめた昔からのしな織りや漬物といった生業を中心にはじめたコミュニティビジネスです』『他の出資者には、金は出すけど口ださないが約束事でした』『おばあさんたちが自分たちの生業に誇りを感じ、これでなにかしたいと自発的に言い出すまでに10年掛かりました』『皆が自発的な意識をもったところで、鉄は熱いうちに・・と組合化しました』 『行政から押し付けの村おこしでなく、住民みずからが動き、それを行政がサポートするスタイルが大切です』『コミュニティビジネスは女性の力も重要です。皆さんがんばってください!!』
〜68歳の國井さんに励まされてしまいました。

山熊田地区はたった26軒の小さな地区です。まわりは山に囲まれ出羽山地のズン止まりの地区です。この場所でコミュニティビジネスを進めていく上で、今後の課題はやはり後継者とのことです。(今、一人、織り姫という公募でひとり女性が居るようですが)また、今回、アテンドしていただきました、山北役場富樫さんの話も唸りました。〜『行政は町の人達がやりたいことをサポートする黒子です』
山北は僅か8000人の町ですが、自らのアイデンティティを持って、住民主導の町づくりを進めてきた先駆的な町であると感じました。コミュニティビジネスの成否は商圏の大きさでなく、そこに住む人の気持ちと行政のサポートのバランスが重要だと感じました。